いるかホテル

小説、映画、ノベルゲームが好きです

2022-01-01から1年間の記事一覧

冬茜トム合同誌『緋色と雪色の彩典』感想

今年の夏コミで頒布された冬茜トム合同誌『緋色と雪色の彩典』(半結晶性みぞれ)の感想です!著者名敬称略で、お願いいたします。 睦月:外堀埋めもお任せあれ(さいりん) 「空色の和服に淡い黄色の帯を締め、薄く化粧をした遠子は美しかった」のところで…

2022/09/16

Twitterでかなり内容のあることをつぶやいてしまった。せっかくフォロワーの方が話しかけてくれたのに、「隙あらば」みたいになってしまって申し訳ない。。たださすがに、呟きの内容に対してもうちょっと補足しておきたいと思う。「内容のあること」を呟くの…

2022/08/07_近況

最近読んだ小説や観た映画、プレイしたゲームの感想について書きます。 小説 昨年はSF恋愛小説みたいなのばかり読んでいた。その最たるものがスタニワフス・レムの『ソラリス』で、あとは秋山瑞人の『イリヤ』とか桜坂洋の『ALL YOU NEED IS KILL』とか、そ…

前回の記事のつづき。『さくレット』付記。

takatagiri.hatenablog.com 前回、「現実に対して別の仕方で意味づけを行う」というフィクションの作用について書いた。そしてその作用は、とりわけ『さくレット』で全面的に発揮されている、とも。 しかし、フィクションがもつそうしたポテンシャルは、いわ…

ジュエハ買いました、と冬茜トムへの思いを少しつづる

きゃべつそふと新作『ジュエリー・ハーツ・アカデミア』を買った。自分がプレイする冬茜トム作品は、発売時系列順に『彩頃』『あめぐれ』『さくレット』からの4本目。 冬茜トムは、少なくともいま美少女ゲーム業界にいるライターのなかでは突出した才能をも…

『彼氏彼女の事情』

庵野秀明『彼氏彼女の事情』を見終わった。 これまでそこそこたくさんのフィクションに触れてきたけれど、ある作品に対して本当に何も語りたくないと感じたのははじめてだった。 物語があまりに完璧だと「何も付け加えることはないけれど、この物語を語り継…