2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧
死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。(村上春樹『ノルウェイの森』) 人の人生の中に《死》はある。《恋人の死》だって起こりうる。誰にでもだ。でもそれを書くとき、それがいかに悲しく悔しいかなんてことには僕は興味がなくて、僕が…
ブログの名前「いるかホテル」の由来は、敬愛するブログ「ワザリング・ハイツ」を意識して。エミリー・ブロンテの『嵐が丘』に対抗できるのは村上春樹の「いるかホテル」ぐらいでしょうという。 sengchang.hatenadiary.com 「ワザリング・ハイツ」が素晴らし…
新年一冊目の小説として、村上春樹が昨年訳したカーソン・マッカラーズの『心は孤独な狩人』(1940)を読んだ。 あらすじ 1930年代末、戦争の足音が迫りつつあるアメリカ南部の貧しい町。そこで暮らす人々はみな、何らかの苦しみと孤独に闘っている。音楽の才…
ブログはじめました、大畑です。小説や映画やノベルゲームの感想を主に書いていこうと思います。 開設のタイミングで、カーソン・マッカラーズの『心は孤独な狩人』という最近村上春樹が訳した小説と、内山拓也監督の『佐々木、イン、マイマイン』という映画…
きゃべつそふとの二作目であり、ループもののノベルゲーム『アメイジング・グレイス』(2018)をプレイした。 あらすじ 主人公シュウは目が覚めると、すべての記憶を失い不思議な「町」にいた。その街並みはまるで中世のヨーロッパのようで、人々は芸術や美を…